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警察の特殊部隊「SIT」「SAT」、そして防犯カメラで犯人を割り出す「SSBC」の実力

去る4月、秋篠宮家の長男・悠仁様の通う中学校に男が不法侵入した事件は、防犯カメラ映像の分析により犯人の所在が判明したと伝えられている。近年、多くの刑事事件で犯人逮捕に威力を発揮しているのが防犯カメラだ。

防犯カメラを追跡・駆使し中心的な役割を果たしているのが、2009年4月に警視庁刑事部内に約100人体制で発足したSSBC(捜査支援分析センター)だ。

「SSBCは東京・桜田門にある警視庁本部と同じ敷地内にある警察総合庁舎の隣にある警察総合庁舎別館と呼ばれる建物の4階にあります。皇居のお堀側です。役割は大きく2つに分けられます。①防犯カメラの画像解析、電子機器の解析を主とする『分析捜査支援』、②犯罪の手口などから犯人像を分析するプロファイリングを主とする『情報捜査支援』です。また刑事部の事件のみならず、組織犯罪対策部や生活安全部、交通部など警視庁内のすべての事件捜査に横断的に関わっているのも大きな特徴です」(警察ジャーナリスト)

捜査1課などから異動してきた警視庁のプロパー捜査員の他に、民間から登用された特別捜査官も多数在籍している。

SSBCと同じアルファベットが並ぶ警察組織に、特殊部隊の「SIT」と「SAT」がある。刑事部に所属するのが「SIT」で、正式名称は「刑事部捜査1課特殊犯捜査班」と言い、各警察本部の刑事部に設けられた捜査1課の一部署だ。主な任務は誘拐事件などの捜査と人質救出である。

「名称は各本部によって違い、大阪府警では『MAAT』、千葉県警では『ART』と呼ばれています」(同・ジャーナリスト)

一方「SAT」は、「SIT」と違い各警察本部には配備されておらず、警視庁と大阪府警、千葉、神奈川、愛知、福岡、沖縄各県警で編成されている。所属は機動隊と同じ警備部だ。

「SIT」は、人質の身の安全が最重要任務だが、「SAT」は犯罪組織の制圧が任務。このため「SAT」の方が銃器の装備が高性能だ。東京五輪では「SSBC」がフル稼働するだろうが、「SIT」と「SAT」に動員命令が下らないことを願う。

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